IT + X

ITと何かのコラボレーションは時代を変えるかも

変な夢をみた

今日、変な夢をみた。

なぜか自分は銀行で派遣社員として働いていたが、突然聞いたこともない海外の国に転勤を命令される。
同じように転勤を命令されてた社員が退職したが、自分も同じように退職した。
しかし、その転勤した社員は会社の仕込みで、自分を辞めさせるために演技するよう指示されたと白状する。
そんなことしなくても辞めるのにと思ったが、会社のやり口が気に入らなかったので、思い切り会社で言いたいことを言ってやめた。
その後、派手な刺青が背中にある会社のリーダーがやさしかったり、美人の女刑事と付き合うことになったりとわけがわからない展開になる。

そもそも派遣社員は契約解除でクビにできるので、こんな退職工作はしなくてもいい。
ただ、リストラを疑似体験して、改めて酷い制度だなと思った。
経済的なこともあるが、お前は役立たずだということで、長年属していたコミュニティから排除されるのは、仲間意識の強い日本人にはつらい。

株式会社という制度は、西洋で考え出されて明治に日本に導入されたが、日本の文化とは合っていない。
市場経済では、企業はお互い競争しているので、自然淘汰の法則で時代遅れの企業は市場から退場するしかない。
企業はコミュニティとしては永続的ではなく、あまりにも不安定だ。

自分も体験があるが、いつリストラされるかわからないような会社でまじめに働く気は起きない。
せいぜい会社を利用して、自分のキャリアパスだけを考えて行動するという嫌な奴になってしまう。
それよりも誰かに貢献して、自分も学んで向上できるシステムの方がいい。

企業がリストラしたり倒産したりするのは仕方がないが、そこで培われた人間関係や協力体制を保存できないのだろうか。
よく同じ会社を辞めた人たちがコミュニティを作ったりするが、そういうのがもっと広がるといいかもしれない。
また、政府や地方公共団体が今のような失業対策ではなく、最低限の生活を保障しつつ新たなコミュニティへの参加をサポートすることはできないのだろうか。

人材の流動性と言って転職がいいことだと言われる時代になったが、アメリカのやり方を盲信しているだけで、自分たちの文化や歴史を何も考えていない気がする。
さすがに終身雇用や年功序列を続けるのは無理だと思うが、流動性はありつつアメリカ型ではない人にやさしいしくみを模索すべきなのではないか。
働く形態も企業に雇用されるだけでなく、起業やコラボレーションなどいろんな形があっていいと思う。

なぜ今の企業の形がひどいかというと、公正ではないからなのだと思う。
正規雇用は、正社員という制度を維持するために一部の人を犠牲にしているしくみだし、企業のリストラも誰が生き残るかのサバイバルゲームになっている。
そうではなく、人々が協力して何かを成し遂げるためのしくみで、関わった人がみんな幸せになれるような形をめざすべき。

また、自分のことだけしか考えない風潮も、人材の流動性という名のもとに広まっている。
元々日本人は相手に気遣いできる文化を作ってきたので、その文化を生かした方がいい。
自分のことしか考えないイケイケのアメリカ人を見るたびに、品がないなと思ってしまう。

変な夢を見て、そんなことを考えた。
しかし、夢って後から考えるとおかしなところが色々ある。
人間の思考は、もともと非論理的なものなのかもしれない。